長かった梅雨も明けました。
そして、オンラインでの会議も飲み会も日常となりつつある今日この頃です。

先日、以前同じ職場で働いていた人たちとオンライン飲み会をしました。
久しぶりだし、さぞ話すこともたくさんあるだろうと思っていたのですが……。
蓋を開けてみると……まぁ、驚くほどに話が弾まないのです。
お互いの無言を許容しあえるほどの親しさはなく、なんとなく、ちょうどいい時間になったところで、
「じゃあ、そろそろ」と、みんな続々と退出していきました。
同じ職場で働いていた時は、毎日盛り上がっていたのに……なぜでしょう。

今日、上司がいつも大変お世話になっている先生のご自宅にお電話をかけました。
先生ご本人はご不在だったのですが、お電話に出た奥様と会話が弾んでいる様子です。
上司は、お正月に温泉宿の大浴場で転倒をして腕を骨折しました。
そのことを知っていた奥様は、その後の様子を聞くと同時に、ご自身も数年前に骨折をしたことをお話しになり、お互いに骨折をした経緯や治療などなど、話が弾むこと30分。

全く会話が弾まなかったオンライン飲み会。
終えるタイミングを逸するほど会話が弾んだ電話。
なにが会話を弾ませるのでしょうか。

それは「共通点」ではないかと思います。

お互いの共通点が見つかると会話が広がっていきます。
職場や仕事のお付き合いでも出身地や出身校が同じだとわかると、お互いの距離がぐっと近づき、相手への親近感が湧くものです。
会話を展開させるコツに、相手との共通点を見つけ出すということがあるのかもしれません。

私のオンライン飲み会のメンバーは同じ職場で働いていたという共通点はあるものの、今はそれぞれに別々の環境で仕事をしています。
思い返せば、職場の近くのゴハン屋さんの話や同じビルで働く特徴ある話し方をする人など、他愛もないことですが、お互いに共有できた話題がたくさんあったのです。

骨折は、当事者にとっては人生における一大事です。
それを共通点として持つ者同士の会話は、身体に埋め込まれたボルトの数で大いに弾んだのでした。